通常貨の稀少手変わりである昭和61年後期 Cf型と昭和62年プルーフとの関係について6

熱帯夜になるらしい。エアコンをクリーニングして冷房を付けておく。2,3日前から使う。

東京2020オリンピック千円銀貨「陸上競技」「バドミントン」「野球・ソフトボール」、東京パラリンピック千円銀貨「水泳」の振込用紙が届く。抽選倍率があり、人気も高く、市場では高値で取引されているためいずれは購入したいが、CCFに備えて終えてから入金したい。


◆通常貨の昭和61年後期 Cf型の年号面(PCGSMS64RD

Photo_20190730212501

 私が提案することは『日本貨幣カタログ2011』以降では、昭和61年後期 Cf型はすべての昭和62年プルーフと全く同じ図案であるということが記載されていますが曖昧な言い方であり、正しくは昭和62年プルーフにも2種類の手変わりが見られることが実物で確認されている。昭和62年プルーフの前期 Cf型だけが同じデザインであると改訂してもらいたいと願うばかりである。小分類をすると、昭和62年プルーフには2種類の手変わりが認められるのである。その手変わりこそがこれから紹介する昭和62年プルーフ前期のCf型「鬼瓦とその上にある鳥衾:有り、棒線」と後期のCg型「鬼瓦とその上にある鳥衾:連結」である。なお、この部分の名称は私が本物の世界遺産の宇治平等院鳳凰堂の名称のためにあえて呼び名を付けました。貨幣用語の呼び名での慣習ではありません。

 

  • 全体的な宇治平等院鳳凰堂面を下の図に示した。

Photo_20190730212701

(つづく)

通常貨の稀少手変わりである昭和61年後期 Cf型と昭和62年プルーフとの関係について5

やはり室内の除湿の効いた部屋は過ごしやすく、除湿がない扇風機とは全く違う。熱中症になる恐れは極めて少なくなったわけですが心配は依然として残っています。

 

■昭和61年後期 Cf型の特徴の追加(小分類) 通常貨と昭和62年プルーフの図案の差異

 まず、通常貨の昭和61年後期 Cf型の特徴についての小分類を追加しなければならない。昭和61年後期 Cf型に関しては、神吉廣純氏による先行研究があり評価できる。従来の考え方は、喀龍・神吉廣純先生のものであり、「(推測になりますが)昭和61年後期のみ我が国初の公式プルーフを製造するうえでのプロトタイプ(試作品)とも考えられており、意義のある手変わり品と考えられています。」と貨幣専門誌『収集』誌には発表され、コイン業者や一般のコレクターに支持され、人気のある稀少な手変わり品として販売されています。「現行コイン選り線の妙味」『収集』2006年9月号で、昭和62年プルーフの製造のための試験打ちと考えられる意義深い現行貨幣の稀少手変わりとして指摘されていることはほぼ間違いないだろう。その後、『日本貨幣カタログ2011』に『収集』誌と同じ説明図が掲載されその後毎年発行される年度版カタログにも欠かさず掲載されるようになったせいなのか、価値ある手変わり品と認知され需要が高まったせいで市場価格も徐々に高まっている。だが、貨幣研究家による研究といえるためにあくまでも推測の域を出ない。現状は、すべての貨幣商とコインコレクターがこの見解を支持しているといえるが、造幣局の公式見解がないためあくまでも推測でしかない。

 ここでは便宜上、表面の宇治平等院鳳凰堂面の図案に着目したい。「後期 Cf型 はプルーフ10円貨用として鳳凰堂面デザインを洗練して作り上げた際に、フロスト処理や研磨などで手間がかかるプルーフ用極印を製造する前に、まずは通常の極印製造工程で試験的に造ってみて、彫りなどの出来栄えを確認したものだと考える」という神吉氏の推測は評価できる。神吉氏は着眼点として『日本貨幣カタログ1994 特集』1993年、285頁と『収集』2006年9月号19頁に「現行10円青銅貨の手変わり分類表」(ただし、プルーフは除く)を発表されたが、分類記号についてのCf型は通常貨には見られることまでは確認できたが、昭和62年プルーフにはCf型の一種類しか見られないと断定された後、他の分野に興味を移られたのだろうか。確かに通常貨の手変わりは奥が深く氏の研究がなければ私は興味を持つことはできなかっただろう。あるいは通常貨の手変わり分類だけで精いっぱいとなりプルーフの手変わりまでは細かく研究できなかったのだろうか。単に、プルーフの枚数だけ揃えれば済むことだがなぜだろうか。見つけられなかった場合は、私が昭和62年プルーフには前期 Cf型に加えて、新たに10円青銅貨の手変わりの着眼点である後期 Cg型を見つけたことになる。そのことについて説明する。

 従来までは「階段切れ目無し」、「屋根に切れ目無し」、「屋根の先端が鋭角」の3つの大分類についてだけ『日本貨幣カタログ』では区別がされてきた。しかし、実は昭和62年プルーフは小分類にはなってしまうが2種類の手変わりに区別がされるのである。それは神吉氏が1990年に昭和61年後期を発見してから分類されたCf型と同じ特徴が昭和62年プルーフ 前期 Cf型のほかにも見られることはもちろんではあるが、さらに、別な図案を持つ昭和62年プルーフ 後期 Cg型も認められるということである。

 私は通常貨の昭和61年後期 Cf型の未使用(PCGSMS64RD)を2枚持っていますが、昭和62年、昭和63年、昭和64年の通常貨を探してもCf型しか見つからず、Cg型の特徴を持つ通常貨を見たことがありません。

(つづく)

通常貨の稀少手変わりである昭和61年後期 Cf型と昭和62年プルーフとの関係について4

五輪記念の500円硬貨、デザインは「風神雷神図屏風」に Twitter投票などで決定

IT media NEWSによると、「財務省は7月29日、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックを記念して発行する500円硬貨のデザインを決定したと発表した。6月にデザイン案3点を発表し、Twitterなどで投票を受け付けた結果、A案の「風神雷神図屏風」に決まった。

photo

 財務省の公式Twitterアカウント、東京都庁などに設けた投票会場、郵便はがきで投票を受け付けたところ、投票総数は6万6318票(約89%がTwitter経由)で、A案が最多の2万8741票を獲得した。B案の「富士山」は1万6451票、C案の「国立競技場」は2万1053票だった。

 記念貨幣は、2020年7月ごろに全国の金融機関で引き換えを始める予定。」筆者は落選した昭和39年の1000円銀貨でも採用された「富士山」に投票しました。

追記 財務省 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会記念五百円貨幣の図柄(表面おもてめん)について


5.手変わりの概念

手変わりとは、同じ貨幣でありながら、デザインや書体の細部に微妙な違いがあることを意味します。年号収集は、通常見られる基本型(標準品)となる手変わり品を集めることで自然に達成され、通常品も一つの変化(標準的変化)とみなし、「手変わり」の一つに含めて分類する。様々な、変化の組み合わせである「組み合わせ手変わり」はその進行形です。

厳密にいえば、「鳳凰の足の長さの違い」「国の文字形状の違い」「日本国の文字の太さの違い」など、様々な手変わりがあり、コレクター独自による研究が進んでいます。私は表面の平等院鳳凰堂面の図案の差異だけに注目するだけの簡単な手変わりだけで区別をすることにしました。

「貨幣の評価ポイント」では、「状態の良さ」「稀少性」「人気のデザイン」が重視される。

(つづく)

通常貨の稀少手変わりである昭和61年後期 Cf型と昭和62年プルーフとの関係について3

気象庁は茨城県を含む関東甲信が梅雨明けしたとみられると発表した。夕方5時過ぎには雷が鳴り雨も少し降りましたが気になるほどは降りませんでした。

記念硬貨の件ですが常陽銀行渡里支店で11枚の在庫が残っていて、あるだけ全部を引き換えてきました。筑波銀行渡里支店(双葉台出張所)、赤塚郵便局では完売したということです。175枚ほどの記念硬貨をどうやって保存しておくか。蓋つきのコインアルバムに入れてコインホルダー無しにするか、コインホルダーに止めてコインアルバムに保存するか悩んでいます。貴重な貨幣ではないためなおさらです。


4.鳳凰

●文化財を守る宝物収蔵庫

 「昭和期になると、昭和25年に鳳凰堂の荒廃を危惧する人々の尽力で、昭和の修理が始まった。修理は7か年に及ぶ解体修理で、鳳凰堂の修理はほぼ昭和31年暮れには完了した。
昭和32319日より3日間、修理観光を祝う落慶供養が各宗派の僧侶出仕の下で挙行された。修理完工当時は、ようやくわが国の経済・社会も安定し始め、人々の心にも古社寺を訪れ、心の安らぎを求める余裕が生まれてきた時期であった。平等院は新たに観光寺院としてスタートを切ったのである。
 他方、修理完了後も境内の整備は続行され、また新たに保存維持のための事業が寺独自で進められていった。
当時問題となってきた公害から文化財を守るために、宝物収蔵庫の建設が計画され、鳳凰堂の八面の扉絵、屋上の鳳凰、そして梵鐘の模造を造ることになる。
 昭和405月に除湿保温の設備を備えた収蔵庫(宝物館)が竣工し、鳳凰堂の現状変更による鳳凰が専門家の指導の中で進められていった。また当時ようやく問題となった公害状況の中で、屋上鳳凰と梵鐘の保管のために復元模造の仕事が専門家の指導により行われた。
 昭和431225日に新造の鳳凰が屋上に飾られ、昭和4711月に一対の鳳凰などが収蔵庫に収められ、翌48年より、収蔵庫を宝物館と改め、春秋二回一般公開がなされるようになった。」(山本敦「魅惑の仏像 阿弥陀如来」毎日新聞社、2001年、85頁)。

●平成の大改修

 「平成13年(2001年)3月に竣工した新宝物館「鳳翔館」は、国宝・重要文化財の収蔵環境の改善と、先端技術を導入した登録博物館としての資格を持った保存体制が整備された。

 高さ8.5メートル、地下一階、地上一階の建物で、外観は、史跡名勝庭園の景観と調和のとれた洋風建築で、内部には、鳳凰、梵鐘、雲中供養菩薩像二十六躰のほか、庭園より出土した鬼瓦や軒瓦、院内二か所の仏像や、古図や古文書類を展示するとともに、超高精細画像で、国宝を詳細に観察でき、コンピュータグラフィックスによる復元映像も展示されている。」(山本敦「魅惑の仏像 阿弥陀如来」毎日新聞社、2001年、85頁)。

(つづく)

通常貨の稀少手変わりである昭和61年後期 Cf型と昭和62年プルーフとの関係について2

今朝、午前3時31分頃水戸は震度3の地震がありました。寝ていましたが飛び起き、物は落ちこれから大地震になると思っていましたが収まり安泰しました。

猫が2日も帰ってこないので心配しています。餌はきちんととれているかなど。もう帰ってこないかもしれないと諦めています。

さて、今週の週末にはCCFが開催されますのである程度の準備をしておかなければいけません。


2.プルーフ貨幣の製造上の特徴

前回は2回の圧印と記載しましたが、平成31年銘のプルーフ貨幣セットのリーフレットを見ると、「通常貨幣セットは、流通貨幣と異なった特別な作業を行っています。①特殊な極印を使用:極印(模様をつける金型)の表面を光沢が出るよう研磨し、模様部分に梨地加工(表面を荒らす加工)を施しています。②2回以上の圧印(プレス):プルーフ貨幣は、磨き上げた光沢のある円形(えんぎょう)に、2回以上連続して圧印することにより、流通貨幣より貨幣の模様がさらに鮮明となっています。③防錆塗装:プルーフ貨幣は、貨幣全面に防錆塗料を塗布して変色を防止しており、観賞用として、光沢のある綺麗な貨幣のままで、末永くお楽しみいただけます。④クリーンルームでの作業:プルーフ貨幣の製造は、貨幣の表面に塵や埃が付かないようにして、クリーンルームという塵や埃の少ない作業環境の中で作業しています。」と記載されている。

3.平成31年銘プルーフ貨幣は、抽選になるのは確実

「共同通信 電子版」の116日20時36分配信によると、「独立行政法人 造幣局が例年通り、新しい和暦『平成31年』を刻んだ硬貨6種類に特殊な光沢加工を施した貨幣セットを販売すると発表したところ全国から購入申し込みが殺到し、昭和62年の販売開始から初めて抽選が行われる可能性が高いことが16日、分かった。造幣局によると、16日までに予定数量の3万セットを超える申し込みがあった。数万セットを追加製造する方向だが、関係者は『できるだけ多くの人に届けたいが、製造能力に限りがある』としており、購入希望分のセット数は確保できない見通しだという。」と記載している。そのほかのテレビなどのニュースでも盛んに取り上げられています。私も抽選になると聞き、年銘版無しは申し込んでいたのですが、年銘版有りも申し込みました。入手できるといいのですがこればかりはわかりません。

結果はどちらも当選できました。

追記 造幣局オンラインショップメールマガジン125日号によると、「受付状況について平成31年銘通常プルーフ貨幣セット年銘版<>・年銘版<>は、製造能力の許す限り追加製造を行うこととしておりますが、お申込みいただいた全てのお客様のご注文に対応できないため、抽選会を行います。…当選数は、年銘版有、年銘版無、それぞれ1セットまでとさせていただきます。」抽選に決定しました。何セットの追加製造がされるかによって価格が違ってくると思う。発行されたときは人気があり高値で取引される傾向があるようです。そこまで成長しました。

(つづく)

通常貨の稀少手変わりである昭和61年後期 Cf型と昭和62年プルーフとの関係について1

台風6号の影響で朝から雨になるという天気予報があり、大変でした。熱帯低気圧に変わりましたが、明日も午前中に雨の見込みです。


1 はじめに

昨日のブログで、次はプルーフの特徴詳細について詳しく説明します、と書いたにもかかわらず通常貨の稀少手変わりとして有名な昭和61年後期 Cf型と昭和62年プルーフとの関係についての解説を続けさせていただきます。今後、Cf型などの分類記号は神吉氏の発表された10円青銅貨の手変わり(通常貨)の分類記号に従ったところが多い。単に年号に沿った仕分け分類だけができていればよいなら、基本型分類表示だけで差し支えない。簡素な手変わり表示で十分である。今後、分類記号が同じ場合には基本的に同じ図案のことを指します。なお、当然のことながら近年になって発行された貨幣の年号別(年銘別)については追加をし、分類表を改めたものについては新しくした。

貨幣の催事やネットオークション、入札誌などでも10円青銅貨の手変わり分類がされるようになりほぼ定着したといえる。昨日のブログでも触れたように、通常貨の昭和61年後期のCf型は昭和62年プルーフの前期 Cf型と類似の極印を使い刻印されたため特徴が極めて似ているといえよう。しかし、昭和62年プルーフの後期 Cg型とは明らかに異なる。プルーフの手変わりは通常貨の1回限りの圧印(プレス)に対して、プルーフ貨幣は、収集家向けに製造されるために新型圧印機を使って2回以上の、正確で丁寧な圧印をしている。そのため造幣局で意図的に違った図案となるように変更しているとしか考えられない。造幣局に問い合わせてみると、貨種に関しては答えることができず、2回以上の新型圧印機を使うものが多いらしいが旧型圧印機も使っているとのことです。機密情報なのではっきりとは教えてもらえませんでした。

最近はプルーフ貨幣の発行数も少なく造幣局でも昭和61年後期Cf型のことがあったので注意して作られていることに加えて、精密なコンピューターで製造されているために手変わりができる確率は非常に少ないといえる。通常貨とプルーフの極印そのものは違う。造幣局に問い合わせをしてみたが、プルーフ貨幣は丁寧に2回以上も圧印するため、1枚を圧印するのにも時間が多くかかるようである。松尾良彦『日本のお金』を発行した平成6年(1994年)のころは旧型圧印機を使っていたため2回打ちでした。

(つづく)

 

現行10円青銅貨プルーフの手変わり①ー6

勤務先の近所の金融機関で165枚引き換えてきました。棒金=金融機関ロール=50枚ロール=銀行ロールの状態では引き換えてくれませんでした。そのためなのかはわかりませんが時間がかかりました。まだ、大量に在庫が残っていました。

一方、24日(水)の引き換え初日に引き換えることのできた特定郵便局では昨日で引き換え数量がさばけてしまいできませんでした。

Img_4460

書信館出版株式会社様よりCCFのパンフレットが届きました。欲しいものは不発行10円洋銀貨ですが見るだけで、他の10円青銅貨プルーフや10円青銅貨の通常貨の未使用より状態の良いものが見たい。難入手品を見つけ出すのが非常に楽しいです。筆者のまだ所有していない良い状態で、かつ低価格のものが欲しい。

Img_4459

ところでCCFオークションのカタログは発送されたのだろうか知りたい。いずれにしても新手変わりの出品はまだなく、下見ではPCGS MS64RD 昭和32年スラブ入りを見てきます。

第17回オークション・ワールドの落札通知が届く。当然ながら落札品はありませんでした。


◎現行10円青銅貨プルーフ貨幣の各部の名称

基本的な分類に関する考え方や語句の使用法については、神吉廣純先生が『収集』20069月号、19頁に発表された「10円青銅貨の手変わり分類表」および鈴木和三郎先生が執筆された『日本の現行貨幣-収集の手引き-』内外貨幣研究会、2011年、10月に、できる限り準拠するように努めた。

<表面>

Photo_20190726191901

①「左(ひだり)宝珠(ほうじゅ)切れ目:有無」。

②「階段切れ目:有無」。

③「鬼瓦(おにかわら)とその上にある鳥(とり)衾(ふすま):有り 棒線」もしくは「鬼瓦とその上にある鳥(とり)衾(ふすま):連結」。この部分だけ小分類をしています。

④「左(ひだり)石積(いしつみ)切れ目:有無」。

⑤「鳳凰形状」鶏型鳳凰、統一したので一種類しかありません。

※プルーフの図案はこの5か所を確認するだけで手変わり分類ができる。

次回は各年号別の手変わりについて図を掲載し分類するうえでの特徴項目について説明する。

<参考文献>

亀谷雅嗣編『日本の近代銀貨手変り収集入門編(1) 旭日竜50銭銀貨』書信館出版株式会社、2009年。

神吉廣純「近代貨幣の刻印再利用について~現行10円『鳩型鳳凰』陰打エラー貨から~」『収集』誌2005年11月号、18-23頁、書信館出版株式会社。

(つづく)

 

 

現行10円青銅貨プルーフの手変わり①-5

昨日、東京オリンピック記念貨幣のバイカラークラッド貨幣の引き換えが行われたが、今日は枚数制限がなく引き換えられる日でしたが時間がなく行けませんでした。明日、金融機関を回ってみます。


◎10円青銅貨のプルーフの手変わりの基本分類

手変わりとは研究者によって定義が異なり、私は、神吉氏、鈴木氏、亀谷氏の定義の良いところを取り入れ独自の分類記号を使った分類方法を使っている。大分類は「左宝珠の切れ目の有無」、「階段切れ目の有無」、「左石積の切れ目の有無」に着目して分類することにした。   

昭和62年銘プルーフだけは小分類をしてみた。特別な手変わりなので「昭和62年前期 Cf型 鬼瓦とその上にある鳥衾:有り、棒線」なのか「昭和62年後期 Cg型 鬼瓦とその上にある鳥衾:連結」なのかを15倍の拡大鏡では判断が難しいため、高倍率の22倍ピークルーペで再確認することが望ましいといえる。なお、同じ個所に見られる手変わりは平成元年プルーフにも前期 Cf型と後期 Cg型の2つの手変わりを見ることができることを確かめた。新発見である。なぜ、昭和63年プルーフ貨幣には見られないのか目下のところ調査中である。

もちろん、「棒線」や「連結」の形など様々な部分に小さな変化つまり微細なデザインの変化は見られるが、神吉氏によれば、通常貨に見られる同様の差異にみられる箇所でのヒントをくださり、私もこの考え方に賛同して通常貨と同じ手変わりをプルーフ貨幣でも探してみた。プルーフ貨幣の図案も細分類をすると、「棒線」にも様々な形に分けられるが手変わりとは見なさない。

神吉氏によると、「そうした変化は製造過程における刻印の補修や極印の研磨などによって意図せず発生したものが多いゆえに、手変わり分類上は特に大きな意味を持つものではない。また、文字の太さや幅の違いのみに着目して別種として分類することは不適当な場合が多い」と説いている。

したがって、10円青銅貨のプルーフ貨幣の基本分類は表面の宇治平等院鳳凰堂の相違だけに着目して分類をした。裏面の年号面は無視をしました。10円青銅貨のプルーフ貨幣の手変わりにはCf型の「鬼瓦(おにかわら)とその上にある鳥(とり)衾(ふすま):棒線」、Cg型の「鬼瓦とその上にある鳥衾:連結」が見られ、Ch型として「左(ひだり)宝珠(ほうじゅ)切れ目:有り」「階段切れ目:有り」、Ci型として「左宝珠切れ目:無し」「階段切れ目:有り」、Cj型として「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:無し」、Ck型として「左宝珠切れ目:無し」「階段切れ目:無し」、Cl型として「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」「左(ひだり)石積(いしつみ)切れ目:無し」、Cm型として「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」「左石積切れ目:有り」の全部で8種類に分類できる。なぜ年内途中での意匠変更が数年にもわたって存在するのかその理由は全く分からない。想像はできるので存在の可能性のある未見品の手変わりに関しても表に掲げておいた。収集の参考になれば幸いである。

Cm型に関しては基本的な違いは少なく「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」「石積切れ目:有り」だけで判断した。特徴である「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」「左石積切れ目:有り」のほかいくつかの点で小変化が認められるが、これらは新手変わりとはみなさないことにした。あまりにも特徴が細かすぎて、手変わり分類として不適切であると思われるものについては割愛している。最近は精巧なコンピュータで造られるため手変わりができることは近代貨幣や寛永通宝などの穴銭に比べると極めて少なくなったといえる。

なお、この分類表は私の分類方法だと現状このようになるという一つの分類例を示したに過ぎない。本来は、各収集家がそれぞれの収集目的や趣向にあわせた個々人の分類表を持っていていいし、持っているべきだと考える。分類方法については、多くの異論、意見などがあるとは思うが、本分類表をたたき台として、多くの収集家が分類方法に関する意見を出し、ご協力いただきより良い分類資料へとしたいと考えている。

財務省造幣局事業部装金極印課 装金極印係 作業長の土堤内靖氏は、「極印とは貨幣の金型のことで最初は機械で彫り、その後、手作業で機械彫りによるすじ状の凹凸を修正し、機械では刻めないミクロの模様を彫刻する。今、10円を担当しており2018年に製造された10円玉はすべて私が修正した金型から作られるのでやりがいがある。表面平等院鳳凰堂の部分が特に難しい」と述べている。職人に知らせると手変わりができなくなってしまうのだろうか。あえて別な図案では造らないように注意をして作業をされているのだろうか。デザインは通常貨と全く同じであり、造幣局では表面に平等院鳳凰堂、裏面に年号と常盤木を刻印している。

『収集』20069月号、16頁で神吉先生は「十円青銅貨の平等院鳳凰堂は実物に忠実に描かれているように見えて、実は細部ではかなりデザイン化かつ省略化されており、実際の平等院鳳凰堂とは微妙に形状が異なっている」と説明されている。まったくその通りだと思う。では、通常貨の昭和61年後期 Cf型は昭和62年プルーフを造るための試鋳貨なのかに関してはあくまでも一人だけの貨幣研究者の意見なので確信はできないが信頼できる推測とみていいだろう。現在はすべての貨幣業者と貨幣コレクターがこの見解を支持している。

また、松尾良彦監修『日本のお金-近代通貨ハンドブック』199頁によると、「貨幣デザインの原案は、造幣局の工芸官の手によって作られる。貨幣デザインを作成するにあたり、美術的側面と工業生産における機械的な精度や偽造防止対策などの技術的側面を合わせて、両者のバランスを勘案しながら、貨幣として最も優れたデザインを原案として作成する。」と説明されている。

(つづく)

◆現行貨の手変わりメイン情報◆でも未見のもの、情報をお待ちしております。気軽に意見をください。お願い致します。

現行10円青銅貨プルーフの手変わり①-4

本日、職場のお昼休みを利用して東京オリンピック記念貨幣の引き換えに行きました。金融機関が2つ、郵便局が一つを回り各12枚ずつ交換しました。行員の話によると、まだ残っているということでした。郵便局では30セットが入荷され11セットが残っている状態で筆者が2セット引き換えたので残り9セットとなります。近年の記念貨では非常に人気があると感じました。

20190724_20h50_09

 


◎平等院鳳凰堂の図案

「平等院鳳凰堂 ミュージアム鳳翔館」によると、「現在の鳳凰堂の屋根上の鳳凰は2代目となります。鳳翔館で収蔵展示しておりますのは、国宝に指定されている創建時の鳳凰です。昭和修理後の昭和40年代に大気汚染の危険から守るために降ろされました。その代わりに屋根上に上がったのが、現在の2代目鳳凰です。まったく同じ大きさ形をしています。その2代目鳳凰が鍍金をされて金色となっています。10円硬貨の鳳凰堂は昭和修理前の姿をしていますので、屋根上にはオリジナルの国宝鳳凰が描かれています。」と説明されています。 

「鳳凰形状」に関しては、当時の日本銀行調査局の公式見解があるためはっきりと手変わりと認められるのは昭和27年銘の通常貨だけである(日本貨幣協会副会長 郡司勇夫編『日本貨幣図鑑』、東洋経済新報社、1981年、265頁)。

その他の年銘では鳳凰の足の長さの違い、鳳凰形状の違い、鳳凰の眼の有無などの相違は拡大倍率により無数にみられるため気にしないことにした。通常貨にも同じことが言える。

秋山光行ほか『平等院大観 建築1』によると、「鳳凰は想像上の鳥で、しかも最高位の鳥である。鳳凰像のある宇治の平等院は、永承7年(1052)に関白・藤原頼道により寺が開かれ、翌年に阿弥陀如来を納める阿弥陀堂(別名「鳳凰堂」)として建立されたものである。現在は国宝として、また世界遺産にも指定されている貴重な歴史的建造物で、鳳凰像の現物(屋根の上についていた「初代 鳳凰」)は、屋外で風雨に曝されると昭和修理後の昭和40年代に公害物質で金属が腐食する恐れがあるため、国宝の文化財として青銅色のままで国宝に指定されている創建時の鳳凰が鳳翔館に収蔵展示されており、建物の屋根にある一対の鳳凰像は2014年に修復されたレプリカで、銅製の金メッキされたもの(二代目 鳳凰)であるため、黄金色に輝いている。」と述べられている。

植村 峻『紙幣肖像の近現代史』吉川弘文館、2015年、42頁によると、「鳳凰についても古代の中国から聖人とともにこの世にあらわれた雌雄一対の霊長で、雄を『鳳』、雌を『凰』と呼び、この想像上の鳥は梧桐(ごとう)もしくは(青桐)と呼ばれる木に棲み、醴(れい)泉(せん)の甘い水を飲み、竹の実を食べるという。五色の羽を持ち、その鳴き声は五音の妙なるもので、すべての鳥の王者として尊ばれている。その姿は、頭前方は、雄の麒麟(きりん)、後方は鹿、首は蛇、尾は魚、背中は亀の甲羅、顎は燕(つばめ)嘴(くちばし)鶏(にわとり)、尾は孔雀に似た鳥で、龍と同様に天子を美化し、あるいはおめでたい時に使用される」と述べられている。

東野治之『貨幣の日本史』朝日選書、1997年、37頁によると、「紙幣や硬貨は、何気なく使っていて、その文字やデザインをよく見る機会は少ない。しかし、それがひとたび収集の対象になると、マニアは微細な違いを見つけて一喜一憂する。そうなれば紙幣も硬貨も、もはや通貨ではなく、モノとして見られているわけである。通貨本来の性格からいえば邪道だが、そういう見方をすれば、また新しい発見もある。」と述べられている。

ここでは現行の10円青銅貨の表面に刻印されている宇治平等院鳳凰堂の図案に焦点を合わせて種類分けをしてみたい。カタログナンバーは『日本貨幣カタログ』ではJNDA-02-9、『WORLD COINS 』ではKM-Y73aである。今回より、数回にわたり我が国の10円青銅貨の手変わりのプルーフについて特集してみたい。まず10円青銅貨の手変わり、プルーフ貨幣についての基本分類について解説する。

 

造幣局では昭和62年銘プルーフより収集家向けに特殊な加工がされたプルーフセットが発行され、以後、毎年のように通信販売および現地販売のものが発行されるようになった。その中でも鈴木和三郎氏が『日本の現行貨幣-収集の手引き-』内外貨幣研究会、2011年、10月を発行されて、10円青銅貨のプルーフにも手変わり品があることが指摘された。同時に、鈴木氏のWebページ「近現代・日本のお金」http://chigasakiws.web.fc2.com/でも同様の内容が発表されている。その後日本の近代銀貨手変わり研究と同様、飛躍的に進み、新発見が見つかった。鈴木氏の書籍の発行から8年が経とうとしているがその間に分類方法には書かれていない自分が発見した手変わり品を交えて紹介する。今回、鈴木氏が発表された分類方法に新たに発見した貨幣を紹介して自分なりの特徴分類や分類方法、手変わり分類を記号化(特徴記号、分類番号)したものを整理整頓して紹介したい。私が新発見したものには【新発見】と記載している。

十円青銅貨のプルーフの手変わりについて詳しく記載、説明している資料は今のところ鈴木氏が作成した『日本の現行貨幣-収集の手引き-』内外貨幣研究会、2011年、10月の他には存在せず、このままでは十円青銅貨のプルーフ手変わり品が後世の収集家、研究家の方に正しく伝わらないで埋もれる可能性があると思ったのと、独立行政法人・造幣局の公式見解によると「十円青銅貨の図案は昭和二十六年から変化はない」ということで未だに謎が多い分野であることだけでなく、今回の発表で新たな新知見が得られるという期待があるため、うまく利用して疑問を持ちながら楽しんでもらいたい。そして、未見品を発見した時には私のほうにぜひ報告いただきたい。同様のことは通常貨の十円青銅貨の手変わりにも該当する。

分類方法は国会議事堂十円紙幣の収集方法と同じように決まっているわけではなく、工場別、状態別に分類しても構わず、「植村 峻『紙幣肖像の近現代史』吉川弘文館、2015年、42頁」のように表面の印刷方法に注目して前期・中期・後期と分類してもよい。要するに、貨幣コレクターが個人の力量に応じて、楽しみながら満足してコレクションができればよいわけである。これをきっかけとして日本貨幣商協同組合加盟店でも一部のものだけでもいいので稀少品の手変わりにはコインホルダーに表示をして販売されることを望むが、個人的には手変わり表示をしたことでかなりの高額にはなってほしくはない。整理整頓された特徴記号が定着されると、コイン商をはじめ収集家にとっても入手がしやすくなり便利になる。

また、少しでも手変わり収集に関する興味、関心、理解が深まり、10円青銅貨プルーフや通常貨の新規の手変わり収集家の誕生に貢献できればと願っている。平成という年号も31年で終わり発行枚数も気になるところである。10円青銅貨のプルーフは『日本貨幣カタログ2019』によると、各年号で300円の価格が付けられており多額の出費を伴うことが少なく、完集するのにも費用と時間があまり掛からない分野なのでお勧めしたい。

なお、読者の中には分類記号 Cl型といってもピンとくる人はまずいないと思うのでこの記号についても順次説明をしていく。収集界における一分銀や一朱銀の分類方法のように10円青銅貨についてもこの『収集』誌に文献資料という形で発表し、本格的な分類方法を示したということで格上げができればうれしい。状態のいい未使用の銅貨、スラブコインの数値の高いもののコレクションに役立つことができれば幸いである。30年前は銅貨の良い状態のものでも見向きもされなかった(過去の『収集』誌)。

いずれにしても素材が銅なのでメジャーになることは期待できない。東京の催事に行き、現行10円青銅貨の置かれている各貨幣商の各ブースの店長や社員などに自分の分類した手変わりコインアルバムを見せて説明をした。すると、直後のオークションカタログに昭和27年前期と後期が区別され掲載されていた。これには驚きを隠さずにいられなかった。やはり、手変わりコレクターがいる「人気度」の高さに加えて、貨幣専門誌『ボナンザ』などに論文が発表されためコイン商には支持され、自分のホームページだけの公開だけでは分類されないことを身に染みた。通常貨の昭和61年後期 Cf型でさえも造幣局の公式見解では図案は同じだという。結局、収集界では当時の日本銀行調査局も認めている通りで昭和27年を前期と後期に分け、造幣局の非公式見解ではあるが貨幣研究家の推測に従って、昭和61年を前期と後期に分けて店頭販売されているのが現状である。昭和61年後期 Cf型だけは『日本貨幣カタログ2011』から図が掲載され手変わり分類がされているが価格は表示されてはいない。

プルーフも通常貨と同じで未使用の状態で判別するのが好ましい。摩耗の少ない状態のものがいいのに越したことはなく、プルーフは運の良いことにプルーフセットに入ったままの状態か、プルーフセット崩しの未使用だから心配することはまずないが、昭和62年銘プルーフだけは15倍の拡大鏡では区別が難しく、高倍率の22倍ピークルーペを使って角度を変えて確認する必要が出てくる。見慣れてくれば15倍の拡大鏡でも区別はできる。なお、仕事が忙しいなどが理由で、趣味のためこうした文章を書きたくても書く時間の取れない人(文献作成、写真撮影)、暇の取れない人、『収集』誌を読むことに楽しみがある方など各人様々いると思う。そのためまだ古銭界には知られていない隠された未開拓の分野が残されているに違いないと思う。

一方、通常貨では『ボナンザ』誌の19巻5号(1982年5月号、126頁)に昭和27年の前期と後期の論文を近代貨幣手変わり研究会会長の枝重夫氏が発表され、それらを踏まえたうえで10円青銅貨の手変わり分類表が神吉廣純氏により1994年版の『日本貨幣カタログ』特集に発表されており、この書籍が一般の貨幣商で手本とされているのが実情である。さらに神吉氏は『収集』誌にも2006年9月号、19頁に新たに追加・発行された年号の分類表を発表されている。

今回私はプルーフ貨幣に関する手変わりについて鈴木(大分類)と神吉(分類記号)の両氏の分類方法の流れを踏襲し、全年号について書き改めることにした。鈴木先生の著書には分類されていない手変わりに関しては、その後、自分が新たに発見した手変わり品として【新発見】として紹介することにした。分類記号に関しても私が追加・修正したものについては順次改め、前期、中期、後期というように追加・整理もしてみました。読者に抵抗がなく素直に受け入れられるならばなお嬉しい。

表裏の区別について造幣局の担当者は「貨幣に製造年を刻む『裏用』の金型(極印)は一年ごとに交換が必要だが、表は不定期の交換。決まっていた方が金型などの管理がしやすい」と説明する(「東京新聞」電子版 2011年1020日)。

さらに、通常貨の昭和61年 後期のCf型は昭和62年プルーフの前期 Cf型と類似の刻印であり、昭和62年プルーフの後期 Cg型とは明らかに異なる。プルーフの手変わりにも通常貨と基本的に似たような変化を伴っているものが多く見られるため一般の収集家にも分かりやすいと思う。

「プルーフセットの製作する工場は造幣局大阪本局で極印が造られ、昭和61年(1986年)度から頒布が開始された。但し、12月からの受付であったため製造は昭和62年に入ってから行われたため、昭和61年度の頒布数量は4万セットとし、残分は昭和62年度分として整理されることになった。従って、昭和61年度の分のプルーフ貨幣は昭和62年銘である。東京支局で製造された」(大蔵省造幣局『造幣局125年史』)。2016年10月3日より造幣局さいたま支局に場所を移して、製造が開始されているようである。本稿では一般の貨幣コレクターにも理解しやすいようにあえて写真を豊富に掲載し、解説(同じ特徴を持つものに対しても重複して記載)を加えるようにした。プルーフ貨幣の制作方法についての動画を造幣局のホームページでは公開しているので興味のある方はご覧ください。

貨幣界においては「人気度」、「稀少性」、「認知度」の3つが高くて初めて高い評価が付けられるためにいくら「稀少性」だけが高くても通常貨の昭和61年後期 Cf型は近年では『日本貨幣カタログ2011』年から『日本貨幣カタログ2019』にかけて毎年、図と説明が掲載されたことから市場価格も徐々に高くなってきているが、反面、例えば、コイン商の店頭では一度も見たことがない新発見のプルーフ貨幣があったとしても「稀少性」は高いが、「人気度」と「認知度」が低いために異常といえる高額な価格は望めないし、購入する側にとっても評価が高すぎるということで収集の壁となることはないと思われる。

(つづく)

現行10円青銅貨プルーフの手変わり①-3

明日、令和元年7月24日(水)は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会記念貨幣(第二次発行分)の引き換え日です。6種類の百円バイカラークラッド貨幣(競技:空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィン、ウエイトリフティング、ゴールボール)の金融機関窓口における引き換えが、明日、令和元年7月24日(水)から開始されます。

初日は1種目について2枚までの計12枚以内と制限があります。2日目以降はこの制限がなく何枚でも交換できます。

詳細につきましては、以下のページをご覧ください。
https://www.mint.go.jp/shintyaku/topics/topics_new_20190625.html


◆10円青銅貨プルーフの手変わりに関して

さて前置きが長くなったが、いよいよ10円青銅貨の手変わりに関して説明する。10円青銅貨の手変わりに関しては、通常貨とプルーフ貨もともに収集家が極めて少なくまだ未確認(未見)の貨幣もあるため鈴木先生の通常貨とプルーフ貨の表を比較して未使用のものを探しているところである。①最近の分類方法がわからず困惑している方、②興味はあるのだが穴銭をはじめ近代貨幣(金貨や銀貨)のように分類が細かすぎる、③分類本が絶版だったり、④大雑把に分類されたり、⑤偽物があったり、⑥入手困難な貨幣が多くすべてを完全に集めるとかなり高額になりはしないか、⑦長い年月を待たなければ入手をする機会が来ないのではないかとか、難しいのではないだろうか、などと心配しておられる方のために現行貨幣特に現行10円青銅貨についてよくわかるように記述をしてみたつもりである。

この記事の読者はこれから本格的な催事に参加されるだろう貨幣収集家に成長する初心者向けのものであり十分に理解をして読み進めてほしい。そしてこれまで年号別収集をされてこられた方にも「手変わり別収集」を理解してもらいたい。まだ、『日本貨幣カタログ』にはプルーフの年号別手変わりの稀少度や価格については表示されていない。本稿はある程度系統的な分類収集ができるようになることを目的とした。また、本稿をベースとしてさらなる段階へレベルアップを図っていただければ幸いです。一般にも広く研究情報を公開することにより、多少なりとも収集界のお役に立てればと願っております。日本におけるコイン収集文化の発展に積極的に貢献できればいいと考えております。また、最新手変わりに関する情報、研究報告などを広く一般に公開するため、情報を整理して、分かりやすくまとめた日本の現行10円青銅貨プルーフの手変わりに関する最新資料です。ぜひ、お手元に置かれ、日ごろのコイン収集活動の助けとしていただければ幸いです。

手変わりとは、刻印自体の変化(特徴の違い)、刻印の種類や特徴の組み合わせ変化(組み合わせ手変わり)のことを言う(亀谷雅嗣氏)。「組み合わせ手変わり」については貨幣業者もほとんど認識していないと思われる。さらに、今のところはまだプレミアムもつけられていないことから穴場のジャンルといえる。意外に知られていない稀少手変わりを一般市場で通常価格で見つけ出すことができると思う。また、年号別収集など、これまで手変わりを意識せずに収集活動を行ってこられた方は、この段階で、ご自分の収集品が分類表のどの組み合わせ手変わりに属するのかぜひ確認してみてください。思わぬ稀少タイプを所有しているかもしれません。

(つづく)