-平成7年 Ch型、平成8年 Ch型、平成9年 前期 Ch型、平成9年 後期 Ci型、平成10年 前期 Ch型、平成10年 後期 Cj型の手変わり分類について- 4

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随分と日が短くなり暑さもおさまってきました。昼間は過ごしやすくなりましたが昼寝をしました。

 

1.はじめに

今回は平成10年銘プルーフについて述べてみたい。庶民生活には自動販売機、路線バスの運賃の支払いなど銅銭は経済界において重要な役割を果たしており、庶民の生活には、銭の使用によって成り立っている。

未発見の手変わり品をお持ちの方は、是非お知らせください。皆様のご協力を得まして、一層の解明を進めたいと思います。今後のまだ手に入らない珍品について存在数を知ることはもちろん、業者販売価格の推測、競売などのオークションの落札価格(プレミアム付き)などが知りたい。

また、自分の収集品を整理整頓し、その研究成果を公開する目的です。未見品に関しては、競売などでは上級収集家からの応札によりかなりの高額落札(高プレミアム)が予想される。中~上級収集家以外にはあまり知られておらず、また業者も分類販売していないので一般市場で拾える可能性も残されている。ルーペが無いと見逃す可能性大である。

さて、結論から申し上げますと、資料となる故鈴木和三郎先生の書籍『日本の現行貨幣-収集の手引き-』内外貨幣研究会、2011年には未発表の手変わり品は残念ながら発見できなかった。

 

◆平成10年 プルーフの裏面、【年号面】 Ch型、Cj型 共通

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●平成10年 前期 Ch型 「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」 標準的、21枚

 

アルファベット表記のCh型の特徴は私が付けた特徴記号です。着眼点は「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」の2か所だけ確かめれば平成10年 前期 Ch型と特定できます。通常貨にはCi型「左宝珠切れ目:無し」「階段切れ目:有り」の特徴を持つものが存在するためもし見つかれば珍品です。よく確認する必要があります。

鈴木先生の著書では「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」「左石積切れ目:有り」と分類されています。

稀少度は標準的であり所有している貨幣のうち半数の21枚がこの特徴であり、平成10年 前期 Ch型と特定できます。尚、今日現在までの枚数を示しており21枚です。これと同じことは、すべての年号に該当します。従って、今後所有する枚数が増加すると考えられます。

 

【平等院鳳凰堂面】全体図 平成10年 前期 Ch型

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着眼点

①「左宝珠切れ目:有り」

②「階段切れ目:有り

 

 

●平成10年 後期 Cj型 「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:無し」 標準的、20枚

 

アルファベット表記のCj型の特徴は私が付けた特徴記号です。着眼点は「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:無し」の2か所だけ確かめれば平成10年 後期 Cj型と特定できます。

鈴木先生の著書では「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:無し」「左石積切れ目:有り」と分類されています。

稀少度は標準的であり所有している貨幣のうち半数の20枚がこの特徴であり、平成10年 後期 Cj型と特定できます。

 

 

【平等院鳳凰堂面】全体図 平成10年 後期 Cj型

Photo_20190901185102

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着眼点

①「左宝珠切れ目:有り」

②「階段切れ目:無し

 

以下の貨幣Ci型は、まだ未発見です。蔵品されている方、発見された方がおりましたら、是非ご一報ください。それ以外の未発見の手変わり品をお持ちの方もよろしくお願いします。

 

●平成10年 Ci型 「左宝珠切れ目:無し」「階段切れ目:有り」「左石積切れ目:有り」 通常貨には認められる、未発見(存在の可能性有り)

 

手変わり品は全体の中から、目立った特徴を持ち、複数見つかったものだけを手変わりと呼んでいる。微細な変化のあるものが多いので、今後の収集によっては意外と少ないものが見つかるかもしれません。

 

  • まとめ

 

今回の報告では、10円青銅貨プルーフの手変わりのうち平成7年 Ch型、平成8年 Ch型、平成9年 前期 Ch型、平成9年 後期 Ci型、平成10年 前期 Ch型、平成10年 後期 Cj型の特徴記号のうちで表面の平等院鳳凰堂の図案に着目して、大まかに分けてみました。

 

『日本貨幣カタログ1994 特集』や『収集』誌2006年、9月号、鈴木先生の著書『日本の現行貨幣-収集の手引き-』内外貨幣研究会、2011年の文献に記載されているのでそちらも手元に置きながら勉強されるとよく理解できます。そちらを参照されることを期待します。

 

また、10円青銅貨プルーフの手変わりは、目下のところ研究中であり、別の手変わりがないか探しているところである。発見次第、適宜報告していくつもりである。大分類の「左宝珠切れ目:有無」「階段切れ目:有無」の分け方以外の箇所の区別については、現状では、検討途中であり、それ以外の箇所での手変わり区分までは特徴記号の区別ができないためにしていない。

 

本報告が、10円青銅貨プルーフの手変わりに興味を持って収集されている方やプルーフセットをお持ちの一般のコレクターにも、何かの参考になれば幸いである。本報告をきっかけとして、この分野の研究がさらに進むことを期待したい。

     

年号

特徴記号

分類

稀少度

平成7年

Cg型

「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:無し」

未見 通常貨には見られる

平成7年

Ch型

「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」

標準的 非常に多い 

平成8年

Ch型

「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」

標準的 非常に多い 

平成8年

Ci型

「左宝珠切れ目:無し」「階段切れ目:有り」

未見 通常貨には見られる

平成9年 前期

Ch型

「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」

標準的

平成9年 後期

Ci型

「左宝珠切れ目:無し」「階段切れ目:有り」

標準的

平成10年 前期

Ch型

「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:有り」

標準的

平成10年 中期

Ci型

「左宝珠切れ目:無し」「階段切れ目:有り」

未見 通常貨には見られる(ミント)

平成10年 後期

Cj型

「左宝珠切れ目:有り」「階段切れ目:無し」

標準的

 

※未見は通常貨には見られるが、現時点ではプルーフでは確認していないために催事やオークションなどで探しているもの、あるいは存在の可能性を疑ってもいいもの。

※標準的は存在数が多く稀少価値は全くないと思われる、容易に見つかり手に入ると思えるもの。

 

 

(主な参考文献)

島村一雄「旧5円金貨明治3年明瞭鱗(切り鱗)の徹底研究」『収集』2018年、5月号、17頁-41頁。

日本貨幣商協同組合編『日本貨幣カタログ1994』特集、1993年。

神吉廣純「現行コイン選り銭の妙味」『収集』書信館出版株式会社、2006年、9月号。

鈴木和三郎『日本の現行貨幣-収集の手引き-』内外貨幣研究会、2011年、3月。

鈴木和三郎「近現代・日本のお金」http://chigasakiws.web.fc2.com/

 

 

(次号に続く)

 

 

 

 

 

 

 

-平成7年 Ch型、平成8年 Ch型、平成9年 前期 Ch型、平成9年 後期 Ci型、平成10年 前期 Ch型、平成10年 後期 Cj型の手変わり分類について- 4」への2件のフィードバック

  1. 10円青銅貨昭和45年新手変わりの未使用を入手しましたのでご報告します。

    右の宝珠の台座に切れ目なし、右の宝珠{中央よりやや左寄り}に点状の窪みが有り。
    左宝珠は後期と同じです。
    ヤフオクで前・後期のセットとして出品されてました。9月1日現在出品者の鮮明な写真が確認できます。

    ヤフオクで  現行>10円>昭和45年 で検索後 「落札相場を調べる」をクリックして
    終了日時 8月18日終了日の取引をご確認ください。

    参考にしていただければ光栄です。

  2. 千葉の収集家様

    報告ありがとうございます。未使用状態で確認しましたので間違いありません。
    今まで気が付かずに大変申し訳ありません。

    私は従来の昭和45年 「後期」 をBa2型。後期タイプの「中期」をBa1型と特徴記号を付けました。
    貴重な貨幣です。

    昭和45年 中期 Ba1 「右宝珠:切れ目無し」 が特徴です。
    この貨幣を探してみます。

    追記

    本日、収集品を見てみると流通品ですが複数見つかりましたので手変わりといえますが、右の宝珠{中央}に点状の窪みが有るものも認められたため右宝珠の点状のくぼみは無視することにしました。

    ゆっくりとBa1型を見てみます。また、未使用も探してみます。何枚所有しているかも調べてみます。現時点で3枚所有しています。今後増える可能性大です。

    報告ありがとうございます。問題となるのは、神吉先生の基準で手変わりか否かを決めているということです。例えば、貿易銀の珍手変わりの「大桐」など。こばしがわ先生との真贋論争も繰り広げられ、やがて本当の手替わりということが認められたということです。

    神吉先生に新手変わりの発見といってよいのか詳しく判断してもらいたいと考えています。

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